after story ~行事を通して育つこと~
12月5日・6日に生活発表会が終了しました。当日はたくさんの保護者の方が見に来てくださり、子どもたちの姿を温かく見守ってくださり、素敵な空間の中で発表会を終えることができました。ありがとうございました。
さて、今週に入り少し保育室をのぞいてみると、発表会の余韻がいたるところで見られました。
あるクラスをのぞいてみると、発表会で行ったサーカスを題材にしたごっこ遊びが行われていました。
サーカス団員によるショーが開催され、その開催時間が迫っていたため、団員たちが
「サーカス今から始まるよ~」と他クラスに呼び込みに来ていました。
お客さんが集まるとあらかじめ用意していたプログラムに基づいて司会が説明。
そしていよいよサーカスが始まりました。
お手玉の披露、あやとりの技を披露、火の輪くぐり(注:本物ではありません)など、団員たちが次々に技を披露しています。
そしてサーカスが終わると次は違うクラスから・・・
「ダンスショー始まるよ!」
発表会で踊った曲に合わせて、こちらではダンスショーの始まり♪
観客たちの視線が舞台に注がれる中で、楽しそうに踊り切っていました。
幼稚園の行事を「当日の出来栄え」でとらえる方もおられると思いますが、
私たちは「行事当日だけではなく行事に向かうまでの過程」、「行事を終えたそのあとの学びや育ち」にこそ意味があり、大切だと考えています。
「過程」の大切さについては過去のふたば通信をご覧ください。
子どもたちが「発表会」に対して自分たちなりに想いを込め、その過程で様々な経験を行ったことで、発表会が終わってもその余韻に浸ることができているのではないでしょうか。
ひとつの行事が日々の生活につながっていくこと、日々の生活の積み重ねが発表会当日の姿に現れること・・・
このような「連続性」を大切に行事を迎えることができたらなと思っていますし、また行事が終わってすぐ終了!はい次!ということではなく、経験したことを活かし、それらをつなげていくことで、その次の活動での創意工夫やより深い試行錯誤が見られるようになります。
幼児教育では「子どもができたかできないか」という視点ではなく、
「子どもが育とうとしている姿」を大切にしています。
きっとこの発表会のあとの余韻は次の活動への新たなスタートとなっており、それぞれのクラスでの経験が次の子どもの育ちに必ずつながっていると思います。
「何かの終わりはまた新たな何かの始まり」そんな風に思います。
「行事の出来栄えにこだわる行事」から、「行事を通していかに子どもが育つか」について、
保育者、そして保護者の皆さんと価値観を共有し、
ともに子どもたちが描くストーリーを見守り応援し時には新たな世界を開くかかわりができる・・・
そんな風に行事までの過程(プロセス)⇒行事当日の取り組んでいる姿⇒行事後に育とうとしている子どもの姿に着目した「行事」を大切にしていきたいと思います。